前回の記事があまりにも長くなってきたので、穂木入手後3週間後からの記録をまとめていきます。
最初の3週間をまとめた前回の記事はこちらに。
3週間経って脱落した穂木はなんと0本!
前回の挿し木が同じくらいの期間で4本全滅だったことを考えると感慨深い…
新しい挿し木のやり方にしてから失敗が減り、管理の手間も激減しました。
今回のやり方は自分に合っているし、イチジクにとっても相性が良さそうでよかったです。
挿し木の状況とスケジュールについて
11月16日段階での穂木の成長状況は次のようになっています。
17本中4本が変化無しですが、『Blanche d’Argenteuil』に関しては先端部なので、動き出せば一気に展葉してくると思われます。
- 11/16灌水、『Schar Amber』の発根確認
- 11/173個の穂木の発根を確認
10/25に挿し木した『LSU Gold』と『Champagne』
10/26に挿し木した『Yellow Long Neck』 - 11/18『O’rourke』の発根を確認
- 11/19灌水、『Schar Amber』2本目の発根確認
- 11/23灌水、『Schar Amber』3本目の発根確認
- 11/29灌水、『Beer’s Black』と『Figue De Marseill』が脱落
ついにリベンジ成功!!『Schar Amber』の発根確認
展葉していなかったので完全にノーマークでしたが、灌水のタイミングで穂木を確認してみたところものすごく立派な根が何本も確認できました。
以前に『Schar Amber』を枯らしてからのリトライでしたが、念願の発根です!
展葉していないのに、この根量はすごい…!!
こうなった理由についてですが、3本ある穂木の中でこの1本だけは最初からエアコンの効いた別室で管理していたのが一番の要因ではないかと考えています。
前に『Schar Amber』を枯らしてしまった反省から、3本同じ環境で管理して失敗したくないので、この株だけは22℃程度にしている部屋に置いておきました。
その後はヒーターマットを導入したことによって他の穂木も同じような環境になりましたが、他の株に比べて1週間程早く加温したことによって発根が促進されたようです。
また、穂木に蓄えられていた栄養を使って発芽と発根を行うので、なるべく穂木を切らずに挿し木をしたのも功を奏したのだと思います。
普通なら2本取れる所を欲を出さずにそのまま使いました
穂木を切れば株数が増えるけど、樹液の流出で水分量が減り、穂木1つあたりの体積も減るので蓄えられている栄養素も減少します。
穂木を切ってハイリスクハイリターンを狙うか、切らずにローリスクローリターンで行くかということなのでしょう。
今回は全て冒険せずにやったのでとりあえず良い方向性のようでよかった
細くても発芽&発根できます!
更に『LSU Gold』、『Champagne』、『Yellow Long Neck』の3品種も発根が確認できました。
挿し木している10品種中6品種の発根を確認することができました。かなり良い調子です。
今回特に注目したいのが『Champagne』です。別に「珍しいから」とか「思い入れがあるから」とかではありません。
この穂木の注目ポイントは「とにかく細い穂木だった」というところです。
太さ6.5mmとかなりヒョロヒョロな細長いものだったので切らずに埋められるだけ埋めました。7節くらい埋まっています。
元々根っぽいのがありましたが(画像の赤丸)浸水した時にはその部分は硬いままでカルスも出てこなかったので、今回の発根にはあまり影響はないと思っています。
結果としては貧相な挿し穂の割に良い感じの新しい根っこが出てきて安心です。
半ば諦めていたので早めにちゃんと発根してたのは嬉しい!
今回のことで細い挿し穂でも長さを保てば上手くいくのが分かって非常に良かったです。
1本しかない品種なので、とりあえず最大の障壁である発根するかどうかを乗り越えられたのはでかい。
同じく細い挿し穂だった『O’rourke』にも期待が持てるようになりました。
『Blanche d’Argenteuil』と『Figue De Marseill』は挿し木が難しいようなので、これからどうなるか…。『Figue De Marseill』はカルス発生自体は早かったのですが。
『Schar Amber』は発根難しい四天王の中で最弱…!
発根難しい四天王!?最後の1つは何なんだ!
・・・
という心情です。
『Blanche d’Argenteuil』は芽と実が膨らんできたから、もう少しの辛抱だと信じたいところです。
LSU出身者はイチジク界にて最強…。
『Champagne』の細くても大丈夫という話で『O’rourke』の話題を出したら発根してました。
(代理)
呼んだよね?
この『O’rourke』は測ってみると約6mmの太さでした。
『Champagne』よりも更に0.5mmの細い穂木にも関わらず、しっかりとした良い根っこが出ています。やはりLSU出身というのは伊達ではないということでしょうか。
LSU出身者はイチジク界にて最強…。
覚えておけ。
芽は1.5mmとこちらも穂木の太さと同様にものすごく小さいので、これからどう成長していくかが見ものです。
穂木自体は長めなので展葉自体は難しくはなさそうですが、本体が小さいので成長している時のサイズ感がどうなるかは気になるところです。
これで1本しかない品種の発根がまた確認できたことになります。残るは3品種。
このタイミングで『Blanche d’Argenteuil』の実と芽を自信を持って区別できるようになったので、身だけを切除しておきました。
11月29日 穂木2本脱落
『Beer’s Black』と『Figue De Marseill』の2本が枯れてしまいました。
2本とも発芽せずに穂木の上部にシワがよっていたので引き抜いたらカビが…。考えられる原因は、
- 加湿状態でだった。
- 殺菌をしていなかった。
- 穂木の状態が悪かった。
このあたりでしょうか。
『Figue De Marseill』に関しては、穂木の上部の白い部位が乾燥によって割れていたので、穂木の状態によるのが大きいような気がしています。
これまでの挿し木の失敗に共通点があったので、どのような状態の穂木がダメになりやすいのかがわかってきました。
発芽もしていないのに挿し穂の上部からシワが発生している場合はかなり危険で、芽の下の部分までシワが広がっている場合は枯れている可能性が高いです。
もし発芽して芽の上の部分が萎んでいる場合は自然現象なので問題ない場合が多いと思います。芽の部分がハリがあれば基本的には問題なく成長しています。
普通に成長している場合は、芽の方に栄養などが移ったということだね
これまでの経験をもとに土挿しのQ&Aもまとめてみました。
11/30日の段階ではここまでの進捗です。進展があれば加筆していきます。
また長くなってきたので、12月の様子は第3ラウンドに持ち越しです。
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