【イチジク栽培】挿木のやり方①(水挿し→土挿し)

イチジク

私がやっている挿木のやり方をまとめてみます。

現在はこのようなイメージで挿木をしています。簡単なタイムラインで図示してみました。

イチジクの挿木の流れ
  • 1日目
    ①下準備:穂木作成・洗浄
  • 1〜10日目
    ②発根準備:水挿し
  • 11日目〜
    ③育苗:土挿し
  • 育苗終了後
    ④栽培:鉢上げ

試行錯誤の最中ですので、適宜コメントや加筆修正をしていくつもりです。

水挿しは水交換に手間がかかるので、水挿しの日数を減らしたバージョンを作りました。

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①下準備:穂木作成・殺菌

入手した枝を使って穂木の作成をします。

イチジクの場合は節の周りに重要な組織が集まっているので、挿木に使う穂木を作る際には節の数が重要になってきます。

芽がある1節だけで挿木をするのが最低限の条件ですが、成功率はあまり高くありません。

最初は枝の中に蓄えられた栄養を使って、発芽や発根するための栄養を捻出することになるのでなるべく、穂木の長さは長いほど成長率は良いようです。

平均としては2〜3節がある枝を挿木に使うのが一般的で、1節以上は土(水)の中に入れて根にして、1節以上を地上に出して芽にするといった形です。

蓄えられている栄養には限りがあるので、なるべく栄養などを無駄にしないために余分な芽は取り除きます。

将来的に土の中に埋める部分の芽は取り除きましょう。
その部位が発芽すると木の形が崩れたり、管理がしにくくなってしまいます。

特に初心者がやりがちな失敗は、枝の先端が残った状態で挿木をしてしまうことです。

そうなると根がまだできていないのに展葉してしまい、葉が出てくると光合成を行うしかありませんので、穂木の水分を使いきってしまい、枯れてしまうということもよく起こります。

普通なら使った分は根っこから吸水すれば良いのですが、挿木の段階ではまだ十分に根がないのでそれができません。

地上部と地下部の成長のバランスを考えながら穂木を作ることを心がけましょう。

穂木の作成が終わったら、切り屑や表面の汚れや土などを丁寧に落として完成です。

(塩素系漂白剤を薄めたもので消毒する人もいるようですが、効果を検証してみたいと思います)

②発根準備:水挿し

穂木ができたら、いよいよ発根をさせていきます。発根を促すために水に浸けましょう。

どこまで水につければいいの?

根っこが出やすい場所が決まっているので、そこが浸かるようにしてね

浸ける部位に関しては、節のすぐ下にあるポツポツとしたイボのような部分が浸かるようにします。

吸水することによってこの部位から、根の元になるカルスが発生してきます。

上の画像(左)にはイボのような部位に赤い丸をつけました。

その後画像(右)には赤い丸をつけた同じ部位からカルスが発生しています。

もし漬ける部位にイボのようなものが少なければ、2節水に漬けるなどくふうをした方がいいかもしれません。

水は最初の3日間くらいは毎日変えて、それ以降は2日に1回程度の頻度でも問題ありませんでした。

※水替えの頻度は温度や湿度など環境で変更する必要があるので、様子を見ながら行いましょう

水挿しについてはこちらに個別の事柄について解説しています。詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。

イチジク栽培のQ&A〜水挿し編〜
水挿しのどんな問題に対してどんな対応をしたかをメモした記事です。「水挿し中に幹からモヤモヤしたものが出てる」や「水換えの頻度はどのくらいが適切なのか」などの疑問に対して回答していきます。

③育苗:土挿し

完全に発根してから植えると、植え替え時に根を折ってしまうリスクがあります。

そのため、発根する直前に植える方がリスクが少なく成功率が高いと考えて、発根する直前にポットなどに植え替えをしていきます。

しかし、そこで問題になってくるのが「どんな土に植えるのか」ということです。

現在はプランター用の培養土が余っていたのでそれを使っていますが、あまり挿木には適していない気がします。

培養土は肥料分も入っているので、発根さえしてしまえば成長もいいのですが、水持ちが良いので加湿状態になりやすくて腐りやすいというデメリットがあります。

水挿しの後の土は、水捌けの良い鹿沼土やバーミキュライトなどに植え、多少発根が進んできたら液体肥料を少し入れた水で育てていくのがベストかもしれません。

そもそも挿木の最初は根がない状態なので、地表から蒸発する以外に水が抜けることがありません。培養土を使うなら、そのままではなく鹿沼土やバーミキュライトを混ぜ込んだ物を使うものがいいのだと思います。

④栽培:鉢上げ

ポットによる土挿しをしてから、発根が済むと次第に大きくなって苗が完成します。

目安としてはポットの中に十分な量の根が張り、隙間から何本も根が飛び出てくると鉢上げの時期です。

あまり早く鉢上げをしようとすると、ポットから取り出すときに土の重さで根が切れてしまうので注意が必要です。

根が完全に張り巡らされて、完全に土を保持している状態での植え替えが望ましいです。

早く植え替えをしたくて、何度も根っこごと土をこぼすことになりました。反省。

鉢上げが終われば、後はぐんぐんと育っていくはずです。

植え替え直後は、ストレスで成長が止まることがよくあるようです。枯れなければ気長に待ちましょう。ある日を境に急激に伸びていきます。

鉢上げをするにあたってはこちらでも個別の事柄について解説しています。詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。

イチジク栽培のQ&A〜プランター編〜
プランター栽培において、どんな問題に対してどんな対応をしたかをメモした記事です。「どんな土に入れれば良いのか」、「水やりの頻度はどのくらいが適切なのか」、「植え替えたら成長が止まった!」などの問題点への対処をまとめています

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