植物にとって光というものは非常に重要です。人間で例えるとご飯にあたり、ないとエネルギー不足になって枯れてしまいます。
光は主に「赤」と「青」と「緑」の3つの色が混ざってできており、これを光の3原色として読んでいます。3原色を全部合わさると白色光になります。
植物栽培をするにあたっては適切な光をあてることが大事になってきますが、人間に必要な栄養素が決まっているように植物にも必要な光が決まっています。
植物といえば緑色だから、緑色の光は必須だよね?
実はその逆の赤と青の色が必要で、緑の色はいらないんだよ
まじか…
植物の葉といえば緑色というイメージがありますが、人間にとって「葉が緑色に見える」というのがポイントです。
人間の目では何かの物体から反射されてきた光によって色を判断しています。
植物が緑色に見えるということは緑色の光が反射されて我々の目に届いた結果というわけです。
例えば、何かの物体が全ての色を反射すれば白色に見えますし、全てを吸収されてしまうと何も届かないので黒く見えるようになっています。
では実際に植物のことを考えていきましょう。
サムネイル用に作った画像ですが、最初の光には3原色が全て含まれているのに対して、植物の葉から跳ね返った光には3原色のうちで緑しか含まれていません。
言い換えると、植物が赤と青の光を吸収し他ということになります。
このことから、植物にとって必要な光とは「赤」と「青」の光ということになります。
屋外での栽培であれば日光には3原色全てが含まれているので気にする必要はありませんが、室内栽培であれば効率を高めるために色について気にしてもいいと思います。
だからLEDライトには赤と青が混ざった紫色っぽいものが売られているんだね!
緑色は本当にいらない色なの…?
植物の成長には直接関与することは少ないですが、ビタミン類の含有量が増えたり風味の変化があったりするようです。
量の面というよりも質の部分で良い影響を与えることがあるので完全に無駄にはなりません。
あともう一点、栽培者側にとって非常に有益な効果があります。
それは、植物の見え方がいつもと変わらないということです。
緑色がないと葉が色味が少ない不思議な色に見えてしまいます。
赤と青の光だけで育てると電気代に対して成長の効率はいいですが、見え方が普通の植物と異なるので何らかの異常が見つけにくくなってしまいます。
肥料の問題で、植物の葉の色が薄かったり濃かったりを判別することも難しくなります。
ハダニなどの虫害や、病気などにも気付きにくくなるので経験と勘に頼ることになるので、慣れが必要になってきます。
全くいらないわけじゃなくて良かった!
目に見えない光、紫外線と赤外線
赤と青色以外にも植物の成長にとって必要な光があります。
それが紫外線と赤外線です。
紫外線は日焼けの原因や皮膚癌のリスクを高めると言われていますが、全く浴びないとビタミン類の合成が進まないなどデメリットもあります。
浴びすぎても浴びなさすぎてもいけないということですね
植物にとっても同様で、成長には大きくは関与しませんが、菌やカビの繁殖を抑制したり植物にビタミン類の合成を促したりとプラスの効果も持っています。
赤外線に関しては物の表面を温める効果があり、コタツなどに利用されたり、ビュッフェなどで食べ物を温かいまま保つことに使われたりしています。
植物栽培においては寒くなってきて加温をしたい場合に使えます。温度が上がると光合成の効率も上がるので、赤外線は紫外線と同様に植物の成長をアシストしてくれるものになります。
光を上手く活用して植物を育てよう
市販のLEDライトなどには白色のもの以外に紫色のものや、紫外線・赤外線を出すLEDが搭載されているものがあります。
成長効率重視の赤と青色のLED、観察のしやすさやバランス重視の白色LEDと目的に応じて光源を選ぶと良いと思います。
紫色のLEDは葉っぱの色がいつもの緑色に見えないので注意!
LEDライトについてはこちらの記事でまとめています。
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