【植物栽培】休眠期の管理について【水やりのタイミング】

イチジク

朝晩に冷え込むようになってくると落葉樹などの植物は落葉することで休眠期に移行します。

葉の中にある葉緑体を回収し、古くなった葉を捨てて冬を越えるための準備をする季節です。

ここで何よりも重要なのは水分の管理です。

水が切れると休眠期といえども枯れてしまいます。

そして、枯らすのが怖いからと言って水を過度に与えてしまうと根腐れしたり凍って枯れてしまいます。

私も過去に失敗をして、休眠期に植物を枯らしてしまいました。

戒めと注意喚起として記事にまとめてみました。

スポンサーリンク

夏も冬も水分が切れると枯れる

この時期の管理は大変ではありませんが、やり方を間違えると休眠を通り越して永眠させてしまうので注意が必要です。

私は3年ほど前にプランターで育てていた3年物のアスパラガスを枯らしてしまいました。

来年から本格的に収穫できるタイミングだったのでかなりショックでした

前年の春にホームセンターで売っていたアスパラガスの2年生苗を買って、プランターに植え付けを行ったのがスタートです。

秋ごろまでは順調に育ち、最初の冬季には根っこだけになりました。

その時はなんとなく2週間に1回くらい水やりをしていたら、春には普通に芽吹いたので「そんなもんか」と思っていました。

2回目の冬のことです。ここで事件が起こります。

私は余裕をかましてこう考えていたのです。

4年前の私
4年前の私

水やりめんどくさいな…。休眠してるんだから水なくてもいいんじゃない?

最初に買ってきた苗はビニール袋に入れられ、瑞々しい感じではありませんでした。

↓ちょうどこんな感じです。

種は乾燥した状態から吸水することで発芽するので、アスパラガスもそんな感じなんじゃないかと思ってしまったのです。

そして、春になって少しだけ暖かくなりかけた頃に目覚めさせるつもりで水やりを行いました。

待てども待てども発芽しません。

3年前の私
3年前の私

あれ?おかしいぞ。去年は普通に発芽したのに…

よく考えてみれば当然ですが、休眠していても植物は生きています。

夏に比べれば遥かに水分の消費量が減っていますが、減っているだけで水自体がいらなくなったわけではありません。

夏に水が切れれば枯れるのと同じように、休眠期でも水が切れれば枯れてしまいます。

植物自体が水分を消費する量はかなり少ないので、かなり大雑把でもいいので定期的に水分補給をするのを忘れないであげてください。

ごめんよアスパラ…。犠牲は無駄にしない…!!

どのくらいの頻度で水やりをするのか

水が切れると枯れちゃうなら、切れないように水をたくさんあげておけば良いんじゃないの?

と思う人もいるでしょう。

これはまさに「過ぎたるは猶及ばざるが如し」というやつです

枯らさないために水分をたくさんあげ続けると、今度は根腐れをして枯れててしまう可能性が出てきます。

また、冬季は気温も下がってくるので余った水分が凍ってしまう危険性もあります。

植物はただ寒いだけならやり過ごすことはできなくはないのですが、氷漬けになると話は別です。

水をあげすぎず、あげなさすぎないバランスが重要になってきます。

そのバランスを取るのが難しいよね。何か目安はないの?

次に水をあげる目安としては、土を数センチ程掘って確認するのがわかりやすいと思います。

冬場は湿度が低くなるので表面だけが乾燥することが多いので、土の表面だけで判断するのは良くありません。

土の内部が乾くと少しサラサラした感触になります

夏で光合成が盛んに行われているのであれば、表面が乾いたら水を与えるくらいでも丁度いいのですが、冬の場合は違います。

数センチほど土を掘ってみて、中の土も乾き気味になっていたら水を与えるとちょうど良いと思います。

気温が氷点下になる場合は、凍結しないように昼間の暖かいうちに水を与えるのが大切です。

そうすれば寒くなる夜までには土に水を吸わせてしまえます。

液体として土の中にあるよりも遥かに凍りにくい状態で管理することができるようになります。

環境によってかなり左右されるので、植物と土の状況をよく見て行動するのが大切でしょう。

植物の身になって考えるのが、間違いが少なくて大切な事なのかもしれませんね

最後に路地で地植えしている場合は基本的には水分に関しては気にしなくても大丈夫です。

枯れる前には雪や雨で水分を確保することができるので、よっぽど雪や雨が降らない場合のみ月に何回か水を与えた方がいいくらいでしょう。

山の木は地植えで水遣りをしていないけど、枯れないから悩まなくても大丈夫!

地植えの場合は水の心配よりも次で説明する寒さ対策の方が重要かもしれません。

寒さ対策:敷き藁などで保温はした方がいいの?

水分の問題が解決したら、次は寒さについての対策です。

小型のプランターの場合は室内や日当たりの良い場所に移動することも可能ですが、大型のプランターや地植えの植物はそういうわけにもいきません。

植物の耐寒温度やその年の寒気の状況でも変わってきますが、不安であれば保温をするに越したことはありません。

基本的に保温や防寒の基本的な考え方としては「空気の層を作る」ということです。

このように空気の層を挟むことで冷気の伝わりを弱めることができるようになります。

ダウンベストなどの防寒着はふわふわの不毛などによって空気の層を作ることで、冷気を体に直接触れさせないことで暖かさを維持しているのと同じ原理です。

空気の層は熱(冷気)を通しにくいのでそういった効果を持つ断熱材を使うだけで冷気が届きにくくなり「気温 ≠ 植物」という状況を作り出すことが可能になります。

二重窓や三重窓を使えば、冬でも室温が下がりにくいのと同じですね

そのため寒さが気に伝わりにくくするために中心が空洞になっていて保温効果のある藁などを地面に敷いたり、幹に巻き付けてダウンベストのように使っているということになります。

もし藁などがなければ緩衝材や窓につける防寒グッズとして売られている、いわゆる「プチプチ」と呼ばれるものや断熱用のアルミシートなどを巻き付けても効果が高いです。

冬場で最も重要なのは植物の本体(主に幹と根)を凍り付かせないことが重要です。

枝先などの末端部分は凍ったり枯れたりすることもありますが、植物本体が生きていて春に芽吹くことができれば、新しい芽を伸ばして置き換わるので大した問題にはなりません。

しかし大元の幹が凍って枯れてしまうと植物自体が枯死してしまいます。

全てが枯れなかったとしても、植物がせっかく頑張って蓄えた部分が失われることになってしまいます。

こうなると次の春からの成長に大きな不利益になってしまうので、寒くなる地域では対策をしておきましょう。

仮に末端の芽が枯れてしまっても幹から発芽する可能性が高いですし、ひこばえ(シュート)が生えてくることも多いので凍えさせないのが重要です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました