【2024】イチジクの夏果はどうなった?29品種の中で着果した品種一覧

イチジク

イチジクの栽培を始めてから3年目になりました。

管理している29品種のうち、夏果が着果したのは12品種でした。

次の表には、それぞれの品種名と状態をまとめました。大きくならずに落果してしまったものには「×」、数週間経っても落下せずに無事に大きくなったものには「〇」で表しています。

品種名夏果
1Beer’s Black
2Black Donov×
3Blanche d’Argenteuil
4Celeste×
5Dalmatie×
6Green Greek×
7LSU Tiger×
8Mary Lane
9Ponte Tresa×
10Schar Amber
11White Ischia×
12桝井ドーフィン
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そもそも夏果とは?

イチジクはその年に伸びた枝に果実が着果する性質を持っています。

これを秋果と呼び、夏前頃から着果し、晩夏〜秋ごろにかけて最盛期を迎えます。

しかし、その年に着果しなかった実があると、越冬した次の春に着果することがあります。これが夏果と呼ばれるものになります。

「夏果 = 越冬した秋果」という関係性になります

この越冬の際に植物ホルモンなどのバランスが崩れて本来の秋果とは異なる形質が現れることがあるようです。

具体的にはサンペドロ種のような夏果専用種と呼ばれるタイプに属する品種は、この特性を利用しているものと考えられます。

ただ、前年の枝を剪定してしまうと夏果の収穫は絶望的になってしまうので、夏果を収穫するには栽培計画をしっかり立てないといけないのがポイントです。

夏果の様子について

品種名夏果
1Beer’s Black
2Blanche d’Argenteuil
3Mary Lane
4Schar Amber
5桝井ドーフィン

今回夏果が無事に大きくなった5種類についてまとめていきます。

① Beer’s Black

個数:4個
年数:3年生
鉢の大きさ:20L

夏果の中で最も面白かったのがこの『Beer’s Black』です。

結実して1ヶ月も経ってないのにもう着色してる!

黒っていうよりもワインっぽい赤色だね

普通の秋果の場合は収穫直前までは緑色のままで、だんだんと色がついてきて食べ頃になると真っ黒になるという感じでした。

秋果: 結実・肥大 → 2〜3週間停止 → 2ヶ月程度肥大 →  着色 → 1〜2週間収穫

といったような印象ですが、夏果の場合は次のように、この順番が入れ替わっている気がします。

夏果: 結実・肥大 → 2〜3週間着色・停止 → 3ヶ月程度肥大 → 2〜3週間収穫

これは越冬による影響もありますが、着色に関しては温度が最も関係しているように思います。

温度と着色の関係については、過去に『Schar Amber』で実感しています。

寒くなると色付きが濃くなる品種もあるようです。

普段は引用元の琥珀色だけど、寒くなると鮮やかな赤系の発色になるのは面白いね

② Blanche d’Argenteuil

個数:1個
年数:2年生
鉢の大きさ:40L

豊産で名高い『Blanche d’Argenteuil』ですが、夏果がついたのは1個だけでした。

あれ?夏果は豊産じゃないの?

ほとんどの節で前年に着果してるから、そもそも夏果になれるのが残ってないんだよね…

じゃあ逆に、この品種の夏果はかなりレアってことだね!

節なりに秋果がなる品種なので、挿し木のタイミングが遅く「前年の秋までに着果するまで成長させられなかった」という状態にしない限りは、多くの夏果を成らせるのは難しいのかもしれません。

③ Mary Lane

個数:1個
年数:3年生
鉢の大きさ:20L

この株は前年に日陰がちなところで管理していたので、あまり枝ぶりを充実させられませんでした。

そのため、秋果は着果せずにそのまま残っていましたが、夏果になったのは1つだけとなりました。

タネ感が無いのがこの品種の特徴ですが、夏果ではどのような変化があるか楽しみです

④ Schar Amber

個数:5個
年数:2年生
鉢の大きさ:40L

左側の写真のように、雫型と楕円型の2種類の形があるのが面白いです。

この品種も豊産で知られているので、ほとんどの節では結実済みなのですが、昨年は遅くまで成長を続けてくれたので、残ったところから5個の着果となりました。

⑤ 桝井ドーフィン

個数:1個
年数:3年生
鉢の大きさ:30L

とにかく夏果も大きいのが印象的です。夏果が残った5品種の中ではダントツで大きくてインパクトがあります。

桝井ドーフィンは樹勢があまり強くないので、これから成長してくという時にこんなに大きい身がポコポコとつくと大変そうだと心配になる位です。

まとめ:夏果の収穫を目指して!

今年の夏果を改めてリストにすると次のような形になりました。

品種名個数大きさ直径
1Beer’s Black42.8cm
2Blanche d’Argenteuil14cm
3Mary Lane13.2cm
4Schar Amber53.5cm
5桝井ドーフィン15cm

夏果を収穫するためには、これから来る梅雨のシーズンを乗り越えなければいけません。

梅雨の時期は当然雨が多くなることで多湿状態になるので、カビなどによる被害や病気にならずに乗り越えること。

雨が降らなくても、曇りがちになるので光合成の効率が低下してしまい、イチジク自身が成長するための栄養以外にも、果実に回す栄養を確保しにくいこと。

この2つがネックになってきます。

やはり、夏果栽培に関しては日本の気候には適していない感が否めないですが、せっかく実をつけてくれたので1回くらいはしっかりと味わってみたいと思います。

収穫ができたらまたまとめたいと思いますので、お楽しみに!

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