【イチジク】1年生の『Schar Amber』収穫!品種の傾向と熟度の指標について

イチジク

1年目の『Schar Amber』が収穫できました。

名前の由来がハッキリしない品種ですが、豊産性が特徴の品種です。ネットで話題になり価格が高騰している品種でもあります。

イチジクのレア品種で何枚の諭吉が飛んで行ったことか…(遠い目)

2022年の冬辺りから挿し木を始めて、2023年の7月頃には着果が見られたので、若年株でも十分に実を着けてくれる有望品種です。

今年は6L鉢と10ガロンの不織布ポットで栽培をしています。どちらも今年着果し、食べることができました。「1年目は味が乗らない」とか「本気を出せるのは〇年目から」のような話を聞きますが、果物として普通に美味しいレベルの物が収穫できています。

ある程度値が張るのもわかる気がします

特に10ガロンポットの1番果は非常に美味しい物が収穫できたので、かなりのポテンシャルを秘めた品種だと思います。

育ててみての感想・特徴

★★★★★:味(1年目の10ガロンポットでもすごく美味しい)
★★★☆☆:味の安定性(平均75点)
★★★☆☆:樹高(思ったより大きくなる)
★★☆☆☆:肥大性(枝がそんなに太くならない)
★★★★☆:豊産性(かなり実付きが良いが、全ての節に着果しなかった)
★★★★★:1年生での収穫可能性(鉢の大きさに関わらず着果した)
★★★☆☆:分枝性(〇本仕立てが簡単に出来るけど、樹形が崩れるほど出ない)
目:開くので蟻対策で袋が必要
皮:薄く強いのでグチャッとしにくい。食べても気にならないが簡単に剥がせる
種:弱く気にならない

・1年目から全ての鉢で着果したので、育てていて満足感のある品種
・苗が高騰気味で、特別な訓練を受けたイチジク沼の住人でないと手が出しづらい

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6L鉢から初の『Schar Amber』収穫!

人生初の『Schar Amber』は実に蟻がゾロゾロと列をなしているという衝撃のある光景からスタートしました。

オーガンジーの袋を持っていたのですが、着けるタイミングが遅かったようで、すぐに収穫しました。

熟度的にはもう少し待てそうだったのですが、十分に熟していました。

蟻の嗅覚は凄まじい…

これが自然界の厳しさ…!

切ると中にも蟻が潜んでいましたが、退場してもらって重さを測ると37gとまぁまぁなサイズ。

テイスティングメモ

点数:70/100
重量:37g
目:開
果皮:全く気にならない。しっとりなめらか
種感:弱
質感:ジューシー
総評:全体的に柔らかく、バランスよく熟している感じ。もう2日ほどで完熟になりそう。

熟度 3
3
品質 5
低刺激 4
満足感 3

6L鉢から2つ目を収穫!

2番果が収穫できました。1番果からちょうど1週間後のことでした。

今回は袋を被せたので蟻の被害は無く、安心して食べることができました。

テイスティングメモ

点数:60/100
重量:27g
目:開
果皮:全く気にならない。しっとりなめらか
種感:弱
質感:ジューシー
総評:前の果実よりも熟度が進み、目に見えて琥珀色の深みが増した。果肉も赤く色づいて完全に食べ頃ではあるが、1番果に糖分を回してしまったのか、灌水量が多かったのか少し水っぽい味になってしまった。

熟度 4
2
品質 5
低刺激 4
満足感 3

10ガロンの不織布ポットで初収穫!

全体的に色がついても全体がまだまだ硬かったので3日目置いての収穫したら理想的な熟度の果実になりました。

全体的に着色した段階だとまだ若くて、そこから更に数日待つと良さそうです

袋がけしたからか蟻などの食害はなく、完熟で収穫できました。

ややランダムにひび割れが生じていますが、果肉の中までは割れておらず果皮の強さを感じました。持っても潰れない程はしっかりとしているけど、見るからに完熟がわかる理想的なコンディション。

テイスティングメモ

点数:95/100
重量:54g
目:開
果皮:しっかり固めだけど薄い。剥くと剥がれやすい
種感:無い
質感:トロトロでジューシー
総評:純粋に超美味しいと感じる出来栄え。梨のようなジューシーさで、甘いだけではなく奥深い味がする。この味と大きさが1年目から食べられるなんて驚きの品種。雨が続いたので水っぽくなっている気がするが、その水分が全てジュースのようになっている。「高い金だした甲斐がある」と思わせる1個。完熟でヒビが入るが果肉が露出するわけでは無いので品質としては悪くない。喉へのダメージはほぼ気にならないくらい微量。1個だと全く気にならないけど、「何個も食べると痛くなりそうだなー」という雰囲気を感じる。これをもう1度食べるために来年も育てたいと思わせられる1個だった。

熟度 5
5
品質 4
低刺激 4
満足感 5

収穫の目安について

株と果実ごとの個体差や栽培環境によって着色度合いが異なるので再現性は低いかもしれませんが、着色の変化を追ってみると傾向のようなものが見えてきました。

1個目の色の変化としては次のような流れになりました。おおよそ1日ごとに熟度が1段階進むような感覚でした。

これを色の特徴と熟度の目安をタイムラインで表すと、このようになると思います。

『Schar Amber』の熟度目安
  • 1日目
    熟度0

    緑色だった果皮が全体的に黄色くなり、膨らんできた状態。
    多分、食べても美味しくないし、力を入れないと収穫できない。

  • 2日目
    熟度1

    目の周りからうっすら着色が見られる状態。

  • 3日目
    熟度2

    着色が首あたりまで進んできた状態。

  • 4日目
    熟度3

    更に色が濃くなり、色の濃淡がグラデーションのように見えてくる。
    触るとまだ少し硬めだが、十分に食べられる状態。例としては1個目
    味は乗り切っていないが、輸送性が高い。

  • 5日目
    熟度4

    更に色が深くなり、所々でシュガースポットが見られるようになる。
    果皮もしっとりと柔らかくなり食べ頃。例としては2個目で、白い果点がよく分かるようになる。

  • 6日目
    熟度5

    更に色が濃くなり、3個目のように全体的にヒビが入る完熟状態。これ以上放置するとヒビが深まり、完全に割れてしまい恐れがある。発酵やカビの繁殖などの品質の著しい低下につながる可能性がある。

次回以降はこれを指標として、あとどのくらいで望んだ熟度になるのかを確かめてみたいと思います。

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