2023年を迎え、新たな挿し木ライフもスタートしました。
2022年はこんな感じで手探りでやっていましたが、
色々と壁にぶつかり、なんとかイチジクの趣味嗜好も少しは分かるようになってきました。
いよいよ春の本格的な挿し木シーズンに入ってきます。その活動をまとめていきたいと思います。
2023年の挿し木開始!
今年最初の挿し木は、『Blanche d’Argenteuil』と『Cerreto』と『』の3品種からスタートしました。
それぞれプラカップ挿しと袋挿しを試して、残った最初の2つの先端枝はエアレーション水挿しをしてみました。
肝心の結果は…
ゴクリ…
エアレーション水挿し以外の全ての挿し木が失敗してしまいました。
理由はカビ。
対策を色々としたつもりでしたが、今年もカビとの戦いから始まってしまいました。
秋挿し株のその後①
秋挿しをして新年を迎えた7株は1月末に植え替えをしました。
スリットを追加したナーセリーポットの底に赤玉土(大玉)を敷いた後に、
赤玉土(小粒)、バーク堆肥、バーミキュライト、パーライト、鹿沼土(細粒)を3:3:1:1:1で配合した用土を入れて鉢上げしました。
やってみて赤玉土(小粒)はもう少し割合を上げても良かったと思っています。
その後はどの株も脱落することなく3月に至っていますが、多少葉が大きくなったくらいで、ほとんど成長が見られません。
葉の数が増えないのも心配だけど、枯れてないから信じて待つしか…
昨年の6月1日に鉢上げした『Green Greek』は6月27日になって展葉したので、植え替え時にストレスがかかると1ヶ月ほどは成長が止まってしまうのかもしれません。
プラカップから出す時に根が切れちゃった影響が出てるのかもね
今回もプラカップからの鉢上げだったので、恐らくかなりのダメージとストレスがかかっているようなので、しばらくそっとしておきます。
自家採取穂木からの挿し木開始!
2月になって、去年の夏の頭あたりから育ててきた株を剪定する時がやってきました。
完全に落葉してからしばらく休ませたタイミングであることと、暖かくなる5月の前には苗の状態にしておきたかったので時期を逆算してみました。
イメージとしては発芽・発根に約1ヶ月、展葉・根の伸長に1ヶ月。この時期に挿し木をすればちょうど4月には本格的に成長できる土台ができあがりそうだと思っています。
まずは育てている中で5品種をピックアップしました。
1枚の画像の中では縮尺が同じになっており、一番長い『Dalmatie』が90cmほどの長さでした。
これをおおよそ2節ずつに切って挿し穂を作りました。
それぞれ5本ずつ(『LSU Tiger』は7本全部)をエアレーション水挿しに回して、残りはセルトレイを用いた土挿しを行いました。
今回は殺菌消毒などなしでやっています
エアレーション水挿しは常時エアコンで室温を20℃に保っている部屋で、セルトレイはエアコンのない室内で底面からヒーターマットでの加温、冷える夜間はコンテナを被せて上下からの加温をして管理しています。
セルトレイの地温が約30℃ほどで、コンテナ内の温度は20℃程度の環境でした。
エアレーション水挿しが発根〜そして鉢上げへ〜
色々と紆余曲折を経て、水挿しの方は発根がどんどんと進んできました。
室温約18℃の管理では、2〜3週間あたりで根が出てき始めました
品種ごとに発根の程度には差があって、半分以上が発根したタイミングをまとめると、
こんな感じになりました。
挿し木40日で下の画像のように発根している品種が多い中で、『Mary Lane』はほとんど根が出ていない状態でした。
同じ環境で管理しているにも関わらずなので、品種の特性だと思っています。
太い根が数本出てきた挿し穂に関しては、順番に鉢に植えていきました。
50日経ったところで残ったのは『Mary Lane』4本と『Col De Dame Noir』1本でした。
最終的にはどうなったの?
60日くらい経ったところで『Mary Lane』はそこそこの長さの根が複数確認できたので植え替えをしました。
最後に残った『Col De Dame Noir』もやっと根が見えてきたので水挿しから70日経つあたりで全ての植え替えが終了しそうです。
ものすごく分かりにくいけど、確かに出てきてるね…
他の『Col De Dame Noir』は発根も展葉も早かったので、この挿し穂だけ上手く根が分化できなかったなどのトラブルが見えないところであったのかもしれません。
新たな取り組み、セルトレイ挿しの経過について
セルトレイ挿しの方は根の様子が水挿しと違って見えないので、加温をしているせいで温度が上がりすぎてカビないかが心配でしたが、杞憂に終わりました。
挿し木してから約35日で、こんな感じの株が現れました。
お分かりいただけただろうか…
根が地表に何本も出てる!
これはかなり根が回っているのではないかということで、いくつかセルトレイから取り出して見ることにしました。
ボロボロと土が崩れるものやサークリングして底がギッチリ固められているものなど、状態はいろいろですが、やはり発根がかなり進んでいるようでした。
取り出した株から鉢上げをすることにしました。
水挿しでは中々発根しなかった『Mary Lane』は全て発根しており、状態も良さそうでした。
もしかしたら、『Mary Lane』は発根しにくいというよりは要求温度が高いのかもしれません
挿し木から35日の段階で、植えた22本のうち19本でしっかりとした発根が確認できたので逐次植え替えを行いました。
水挿しよりも温度が高い分、成長も早かったんだね!
残る3本は全て『Dalmatie』でした。
水挿しでは『Mary Lane』の影に隠れてノーマークでしたが、『Dalmatie』の方が発根しにくい品種だったのかもしれません
最終的には残りの3本も2週間ほど遅れて発根したので、50日ほどでセルトレイ挿しを終了することができました。
2月の挿し木の振り返り
2種類の挿し木をしてみてそれぞれの特徴をまとめてみました。
加温セルトレイ挿し | エアレーション水挿し | |
メリット | 発根が早い 鉢上げ後の成長がスムーズ スペース効率が良い | 水替えで環境のリセットが簡単 成長を見て摘芯・摘果が簡単 発根が遅くても水切れしにくい |
注意点 | 環境のリセットができない 根腐れしやすい 摘芯・摘果が難しい | 容器が嵩張る 鉢上げ後に落葉する可能性あり 水カビが発生する可能性がある |
殺菌をせずに挿し木をしても、セルトレイでの土挿しではカビなどで枯れる株は出てきませんでした。それに対して、水挿しだと何回か水カビを取り除きました。
やってみて、育成期間的にもセルトレイ挿しの方が手間がかかりませんでした
待てる人は土挿しで、頻繁に様子を確認したい場合は水挿しって感じだね
3月の『Excel』挿し木
有名な方から2月の末に『Excel』を入手したので、キリのいい3月1日を待って剪定・挿し木を行いました。
今回の挿し木では、1芽挿しと2芽挿しの違いを検証しようと思っています。
質量や節の数がどうえいきょうしてくるのかが楽しみです!
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